「蒲鉾は魚の大吟醸」鎌倉で培われた伝統の風味

蒲鉾あれこれ


  1. かまぼこが出来るまで
  2. かまぼこ栄養学
  3. かまぼこの歴史

かまぼこの出来るまで

①水洗い

かまぼこ作りは、原料の魚を水洗いすることから始まります。
頭を落とした魚に、たくさんの流水をかけて、汚れや血を落とします。

入荷した魚を水洗いする。

②採肉

機械にかけて、魚の身を採ります。骨や皮、スジ、血合いなどを取りのぞき、魚の身の上質な部分だけを採ります。
これが、落とし身です。

身落とし機に魚を入れる。写真の左下に肉、右下に骨などがででくる。

③さらし

落とし身から、さらに汚れや脂肪を取りのぞくために、水にさらします。4~5回水を変えてさらすうちに、不純物が取りのぞかれていきます。
大量の水を必要としますが、この水の質によってかまぼこの味に差がでます。
そのあと、圧力をかけて、肉を搾り、残った水分をのぞきます。
パサパサになったさぼろのような肉になります。

さらし機にかける。流水で肉を撹拌しながら、さらす。

④すり

パサパサになった肉に、少量の塩を加え、すり鉢ですります。
塩には、魚のタンパク質を結着させて、ねばりを出し、しこしことした弾力を生む効果があります。
その後、味醂などの調味料で味をととのえます。

調味料を加え、肉に照りも出てきた。

⑤うらごし

すり上がった魚肉を裏ごし機にかけます。 ここで、さらに小骨や細かなスジなどが取りのぞかれ、よりなめらかな、きめの細かいすり身となります。

裏ごし機にかける。残った肉は、つみ入れなどに使われる。

⑥成形

出来上がったすり身を、かまぼこ、はんぺん、ちくわ、揚げ物などの形に作ります。 昔は、かまぼこもはんぺんも、手でつけていましたが、現在ではほとんど成型機で作っています。

【梅花はんぺんの手どり】
昔から使っている木型を使い、「付け包丁」という、かまぼこ独特の包丁で肉をつける。 今でも、少量の場合は手で取っています。

⑦加熱

蒸し機で蒸すとかまぼこや、はんぺんに、焼けば、焼きかまぼこやちくわに。油で揚げると、さつまあげなどの揚げ物となります。また、茹でてつくるものもあります。

蒸し上がった梅花はんぺん。 湯気をたてて、蒸し機から出てきたところ。

蒸し上がった梅花はんぺん